撮影にまつわるETC

撮影にまつわるエトセトラ  

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撮影

RAWで撮影する楽さ。

私の撮影スタイルは、基本的に露出はオート(評価測光)で-2/3~-1補正、ISO100(1DⅢは高輝度側・階調優先ONでISO200)、全てRAWで撮影します。 ピントもAF任せです。

JPEGで撮影しても、RAWで撮影しても、結果が良ければばそれで良いワケで、「RAWじゃなければ駄目」なんて誤解はしないで欲しいんですけど。
むしろ、安物のモニターでキャリブレーションもとってない環境であれば、カメラの出すJPEGの方が良い筈です。

リバーサルフィルムで撮影してた頃って、「露出がアァ~、ピントぐぁ~」って失敗する夢でうなされてたな~。
とにかく「ちゃんと写す」為には相当な労力と努力が必要だった。(まぁ、失敗の悔しさが、成功の原動力って部分もあったけど・・・)

私がRAWデータで撮影するのは、撮影が楽だから。

意外と知らない人が多いんだけど、デジカメの高感度撮影ってセンサーの感度を上げるんじゃなくて「カメラ内でソフト的に増感処理」してるんです。

例えば、「カメラをISO400に設定して適正露出で撮影したJPEGの絵」と、「カメラをISO200に設定して、1絞りアンダーで撮影したRAWデータを、PCで1絞り明るくしてJPGに書き出した絵」って、(ほぼ)同じになるんです。

そうなんです。最初に書いたように「RAW、ISO100、1絞りアンダーで撮影」しておけば、オーバーになりにくいし(オーバーは救済不能ですから)、もし本当に1絞り分アンダーでも「ISO200で撮った事」に後で処理出来るんです。

もちろん、撮影時に「適正露出」で撮れば良いんですが、チャンスは突然やって来ますし、作画に集中したいんで、、、少しラフな撮影が救済される「デジタル増感撮影法」にしてから、悪夢を見る事はグッと減りました。

もうシビアなJPEG撮影には戻れない体になっちゃいました・・・

セレクト

セレクトが快適じゃないと、撮影も苦痛になる。

撮影データは「フォトのつばさ」ってソフトで選定して、必要なカットのみ現像処理します。
この画像ビュアーソフト、キャッシュを書かないんでとにかく軽くて早いんです! 
(正直、このソフトに出会わなかったら私のフルデジタル化は相当遅れたと思います。) 
マウス1クリックでピクセル等倍(ピント確認がこれ以上スムーズに行えるソフトはないです!)、F10でチョイスホルダーにコピー、ってな具合にシンプルかつスムーズ。
唯一の欠点は、RAWデータピクセル等倍時の画像の荒れがあるぐらいかな。

汎用ソフトは、多機能過ぎてかえって使い難いし、PCにも負荷がかかる。
だから、「セレクト」→「現像」→「画像処理」→「管理」ってデジタル撮影データに不可欠なフローを、それぞれに特化したソフトでってのは重要だと思う。

セレクトは最初の鬼門。

何しろセレクトが苦痛だと、撮影時にコマ数をセーブしようとしてしまう。せっかくのデジタルなのに、沢山撮らないなんてもったいない。 
もっと重要なのが、セレクトが楽だと「撮影したその場で、もしかしたらNGってデータを捨てなくなる」って事。
何年かして改めてみたらそれがもの凄く良いって思うかもだし、フォトショップでちょっといじったらグッと絵が浮かび出てくるかも知れないし。

写真展「東京湾岸のねこたち」の49点中、2点はその場ではアンダーで失敗だと思った「ゴミ箱」行きのデータだったんです。 PCで確認して駄目モトで処理したら「絵」が浮かんで来たんです!
(その内の一枚が当サイトTOPの緑の中を飛ぶ猫) 

とにかく撮影したデータは捨てないで欲しい。 
もうその一瞬は二度と撮れないし、なにより原価数百円のパーツに過ぎない「カメラの液晶モニター」じゃ、本当の絵がわかんないし。

「フォトのつばさ」、無料使用期間もあるので、とにかく沢山写真を撮る人は、一度試してみては? オススメです。 (2007年12月以降、フォトのつばさのバージョンアップがアナウンスされていません。2008年1月以降(キヤノンEOS50D・ニコンD300など)発売されたカメラのRAWデータは対応しません。ご注意の上、お試し下さい。)

デジタル現像

現像ソフトはメーカー純正が基本。

セレクトが済んだらキヤノンの「Digital Photo Professional Ver3(以降DPPⅢと記します)」で現像してTIFFに書き出します。

いろんな現像ソフトがあるし、拘りを持って画像処理する人には、カメラ付属のソフトじゃ物足りないと思います。
私はそんなに後処理でいじらないので、(っていうか、撮影時の色温度や空気感を尊重したいんで、闇雲にイメージをコントロールしちゃうのはあまり好まないので)基本はDPPⅢ。

もう1つ重要なのは、RAWデータって、基本的には互換性の無いデータなんで、他社にはその詳細やノウハウは非公開が原則。
もちろんソフト屋さんは、実際にカメラメーカー各社のRAWを解析・研究して対応してるんだけど、私の経験上「ハズレてる」場合もある。例えば社外品のソフトだと、特に微妙なトーン(画像全体が淡いトーンで、その中のグレー~黒への微妙な階調)が上手く再現出来なかったりする。

だけど、シーンによっては純正ソフト以上に元データのポテンシャルを引き出してくれるソフトも有ります。
市川ソフトラボラトリーの 『SILKYPIX Developer Studio 3.0 』 なんかが、良いソフトの代表。 多機能・高性能なソフトなんで、かなり写真の知識が無いと使いこなせないんで万人向けじゃないけど。 
例えば輝度差の激しい「太陽を画面に入れた夕焼けの写真」。偽色やトーンジャンプが出やすい太陽や雲の微妙なトーンを、自然な階調で出してくれる。
DPPⅢじゃどうやってもイメージ通りに再現出来ない場合でも、あっけなく他社のソフトがイメージ通りに出して来る場合もあるんだから、、、RAW現像は奥が深い。

だから私は先ずDPPⅢで処理して、どうしても納得いかない場合のみSILKYPIX で処理する事にしてます。
(SILKYPIX の弱点は、PCに高負荷がかかるって事かな。古いマシンじゃ、かなりしんどいんですよ。後は値段が高い事かな。)

TIFFに書き出したら、PhotoshopCS2で最終的に仕上げてます。ゴミ取り機構が付いても、デジタル一眼最大の弱点「ゴミ撮」はゼロにはならないから、どうしてもPhotoshopは必要です。
ついでに、多少の色補正や彩度の微調整、焼きこみや覆い焼きも場合によってはします。
元々カラープリントやモノクロプリントも自分でやってたので、デジタルになってもこれら原始的なツールがなじみます。

ゴミ消しや色補正の使い勝手に関しては、まだまだ「Photoshopファミリー」の独壇場ですね。

そうそう、今日(2008/1/21)ノーリツ鋼機ってデジタルプリンタートップシェアの会社から「RAWデータから直接銀塩プリント出力できる仕様の機械」が発表になりました。要は「街の写真屋さんで、RAWデータからサービス版がプリント出来ちゃう」んです。夏頃には、実機がポツポツ皆様の街の写真屋さんにも導入されるんじゃないかな。

ISO感度

フィルムを選ぶように腹を決めて感度を設定する。そして、むやみにいじらない。

フィルム時代は「フィルムのブランドと感度」を熟慮して選択する必要があった。 これが「どう撮るか」って撮影前の決意表明だった。 情況が急変しても途中でフィルムを入れ替えるのはもったいないし、、、苦し紛れに、流し撮りをしたり、わざとブラしたり、って工夫して、それでもなんとか撮影したものです。 意図せず苦し紛れに撮った写真の方が、皮肉にも結果が良かったりするんですよ。
「失敗は成功のもと」 今まで考え付かなかったような写真的視点を、追い詰められた時にこそ発見したりできるんです。

デジタルカメラの利点の1つにISO感度を自由に変えられるってのがありますね。 でも、1コマずつでも感度を変えられちゃうんで「どう撮るか」っていう思考回路のスイッチが、デジタルの場合は入り難い気がしてます。

だから私は出来るだけISO100(最低感度)で撮る。これは、「いいデータで撮るぞ!」って決意表明なんです。 カメラの標準で設定出来る最低感度(通常ISO100か200)が、そのカメラの出す最高画質で、感度を上げるにつれ少しずつダイナミックレンジ、ノイズ共に悪化するから。
どうしても条件が悪くなったらフィルムを変える感覚で「ここからは、ISO400で行こう」って腹を決めて撮る。 
コロコロ途中で変える様な事はしない。 あえて自分に厳しい制約を課す事によって、緊張感を維持するために。

いよいよブルーモーメントタイムまで暗くなったら、、、逆に感度をISO200とかに落としてしまう。 被写体が動いてなければカメラを固定して(三脚を使う、膝の上に置く、地面に置いちゃう)撮影。 被写体が動いたら、流したり、ブラしたりして撮影します。 

やがて真っ暗な夜になったら、シーンによってはISO800も積極的に使います。 多少のノイズ発生は写真のリアリティーを増してくれるから、あえてノイズリダクションはOFFにします。 あまり神経質にノイズを消しちゃうと、立体感や色の無いツマンナイ写真になっちゃうからね。 

そもそもカメラ雑誌等の記事で「ISO800でも十分実用可能」とか書いてあっても、「何に対して実用可能なのか」って一番大切な事が書かれて無い場合が多い。 これは、要注意です。 A4サイズインクジェットプリントや雑誌程度で実用的な画質でも、A2サイズの銀塩プリントや高品質印刷には不十分って事も有り得るんです。
又、高感度にすればするほど「撮影がシビアになる」って事も語られてない。 フィルムでもそうだけど、高感度ほどラチチュードが狭いから「アンダー・オーバー」に弱いんです。 「実用になる」のは、あくまでも適正露出が大前提。 ISO1000位から、ちょっとしたアンダーが画像の破綻を招く。 フォトショップで明るくしようものなら、ノイズの嵐! テストチャートならまぁ適正露出で実験できるだろうけど、現場じゃそうは行かない。 明るいレンズを1本は携行すなどして、高感度に頼らない方法を模索するべきだと思います。

写真が貯ってくれば、「写真展か写真集」って目標を考えるようになると思います。 その時の為に、長い長い先の事を考えて、出来るだけ「良いデータ」を残しておくべきじゃないかなって思う。 だから、目先の失敗を恐れて、安易に、無意味に感度を上げて撮るような撮り方は避けたいですね。